みんな進級できたのかな？ 自分で成長したと感じるところはどこですか？
８組もクラスとして成長したのでしょうか。ともかく、崩壊もせずにここまで来ました。
担任としては、もう少しきちんと指導すべきだったかなと反省するところもあります。
この１年
世間の出来事を振り返ってみます。まずは、2020年東京五輪開催決定。これは、振り返るというよりは未来に思いを馳せる
話題ですね。そのとき諸君がどうしているか、想像してみましょう。私はまだ、元気なら
働いているでしょう。
「パラリンピック」と銘打った大会は、1964年の東京五輪のときが初めてです。しかし、
当時の日本には「障害者スポーツ」という概念もなく、選手は障害者センターや病院など
から集められました。障害者が一般社会で普通に生活するなどとは考えられなかった時代
です。ほんの50年ほど前の話ですよ。
「パラリンピック」は、paraplegia（脊髄損傷等による下半身麻痺者）＋Olympic の造
語で、日本人の作だと言われています。いまは、parallel（平行）＋Olympic で「もうひ
とつのオリンピック」と解釈し直されています。
2020年の東京五輪では、文字通り平行（並行）で実施しようという提案もあるようです。
これまでパラリンピックは厚生労働省の管轄だったのを、2014年度中にオリンピックと同
じ文部科学省に移管し、オリンピックとパラリンピックを一元的に運営可能にしていく動
きが始まっています。
ところで、放射能についての海外からの心配の声に安倍首相が「完全にコントロールし
ている」と答えたことに対して、「（現実に汚染水漏れも生じているのに）無責任なこと
を言うな」という批判がありました。すると、オリンピックムードに水をさすような発言
はすべきでないという声が聞かれました。
オリンピックで多くのひとが元気になるのは結構なことですが、オリンピックのために
我慢しろ、少々臭いものがあってもふたをしておけばよいというようなムードは敏感に感
じ取って、無批判に流されたりしないようにしたいものです。日本人は「この印籠が目に
はいらぬか〜！ 控え居ろう！」に弱いですからね。
また、五輪の開催日が心配です。７月24日〜８月９日です。夏の甲子園と重なり、テレ
ビ放送も大変だろうということよりも、この時期に、東京の都心でマラソンはできるのか、
心配です。競技場には屋根をつけて空調も入るかもしれませんが、競技場外での選手の
調整はどうするのでしょう。
それでは次に、昨年の猛暑を振り返ってみます。寒い冬に、夏の暑さを思い出すのは、
意外と難しいですね。いま最高気温20℃といえば、汗ばむくらいの暖かさですが、夏に最
高気温25℃といったら肌寒いくらいです。短期間のうちに気温に慣れてしまうものなのだ
と改めて思います。昨年の夏休み中の東京（気象庁）
の気温を表にしました。最低気温の
網掛けは25℃以上の熱帯夜、最高気
温の網掛けは35℃以上の猛暑日で
す。
たまたまでしょうが、五輪開催予
定の７月24日〜８月９日には猛暑日
はありません。
しかし、湿度の高さはより暑く感
じさせます。熱中症は湿度が大きく
影響します。
さて、温暖化を食い止めるために
は、温室効果ガス（代表は二酸化炭
素CO2）削減が急務と言われていま
す。ところが原発が稼動できず、温
室効果ガス削減が難しくなったと、
特に原発を推進する人たちは言いま
す。
この天秤について、諸君はどう考
えますか。こういう問題に対して自
分の意見が言えるような人になって
ほしいと思います。
最近の出来事として、科学論文で
のコピペ問題が気になります。
自分の論文に、他人の論文をコ
ピー＆ペースト（コピペ＝複写・貼
り付け）することが、世界の中でも
日本は多いのだそうです。
本紙前号でも取り上げた小保方さ
んですが、論文に掲載する写真を切
り貼りしたことについて「悪いこと
とは思わなかった」と言っているそ
うで、私は愕然、唖然、呆然としました。
なんでこういうことが起こるのか？
私が推測するに、日本の調べ学習に原因の一端があるのではないか。
総合学習か何かで、インターネットでチョコチョコッと調べて、そこに出てくるきれい
な画像をカラープリンターで印刷し、模造紙に貼り付けて教室で発表する、ノートに貼っ
て提出するという経験、諸君もありませんか？ どこまでが他人のもののコピーなのかは
余り気にせず、「よく調べたね」とか「きれいにまとめたね」と褒めておしまい。
自分の理解や考察よりも、いかにきれいにまとめたかで評価されてしまう。これでは大
学までコピペが横行するのも無理はありません。真理の探究とは程遠いです。
小保方さんも、真実を追求することよりも、写真をきれいに見せることを優先させてし
まったのだと私は思います。論文の体裁を整えることよりも、STAP細胞の再現に努力すべ
きだったのではないでしょうか。是非、STAP細胞をもう一度作って見せてください。それ
しか科学者として生き残れる道はありません。
それにしても、今回の件は、理化学研究所だけでなく、博士論文でのコピペが見抜けな
かった早稲田大学もかなりの痛手を被っているのではないかと思います。
次も最近の話ですが、浦和レッズ・サポーターによる "JAPANESE ONLY" も気になりま
す。３月８日に埼玉スタジアムで行われた浦
和レッズ対サガン鳥栖の試合で、浦和レッズ
のサポーターが、サポーター席へ出るゲート
に写真のような横断幕を掲げた事件です。
諸君はどう感じましたか？
実行犯３人は、応援の足並みが揃わないの
がイヤだったと言っています。差別の意識は
なかったとも言っています。
意識がないことの方が罪は重いように思い
ます。これがなぜ差別なのかの理解から始め
なければならないからです。
小保方さんがコピペが悪いと思わなかった
ことに似ている感じです。
３月13日、政府は「移民年間20万人受け入れ」を本格的に検討し始めました。移民とい
うのは、一般には永住・日本国籍取得を目的として来日する外国人のことを指します。日
本国籍を持たずに永住するだけの外国人は含みません。
日本の人口減少対策は待ったなしです。諸君が現役の社会人として働いている間に、日
本の人口は１億を切る勢いです。
日本で外国人受け入れという話が出るたびに、先のサッカーのサポーターと同じような
言い分＝「（社会ルールや習慣で）足並みが揃わなくなるのが心配」という声は、一般社
会でも聞かれることです。
皆さんはどう考えますか？
ベビーシッターによる幼児死亡事件も、少子化の遠因になるかも知れません。
この事件では、ベビーシッターは資格も許可も認可も不要だということに驚きました。
マレーシア航空の旅客機には、いったい何が起こったのでしょうか。各国の軍などが捜
索していますが、水面下では軍の情報収集能力の競争と同時に、どこまで開示するかの判
断がされているものと想像されます。知り得た情報をすべて開示すれば、その国の能力が
知られてしまいます。分かっていても分からないふりをすることも情報戦では重要なこと
です。
日本の外交としては、韓国・中国との関係も気になります。
ウクライナ問題に絡んで、欧米とロシアの間で日本の立ち位置は難しいところです。
そして何よりも、諸君の今後の２年間、更にその先が最大の関心事です。
この「６８１８」はこれで最終回です。ちょっと回数が少な過ぎました。
４月からは「６８２×」になるのかな？
今後の予定
３月26日以降は、４階の教室はホームルームとして使えません。４月７日(月) 着任式・始業式・新クラス発表
３階・２年８組の教室に登校
８日(火) 入学式 在校生は自宅学習。部活は12時以降。
９日(水) １〜３ｈ＝授業やＬＨＲ。４ｈ＝対面式。午後＝写真撮影，ＬＨＲ等
10日(木) 午前＝平常授業。午後＝クラブ勧誘会
11日(金) 平常授業。