クが始まりますが、ウクライナ、クリミア半島（クリミア自治共和国）へのロシアの軍事
行動が影響しないか心配です。ソチとクリミア半島は、黒海を挟んで目と鼻の先です。
クリミアというとクリミア戦争を思い出します。1853年、ロシアは地中海への出口(不
凍港)を求めて南下しようとトルコと開戦し、イギリス・フランスはトルコを支援し、結
果、翌年にロシアが敗れた戦争です。この戦争で、イギリスのナイチンゲールが敵味方関
係なく傷病兵を看護し、その活躍で国際赤十字の創設の気運を高めたことは有名です。
いま、日本と北朝鮮の赤十字は、第２次大戦終戦前後に北朝鮮地域で亡くなった日本人
の遺骨（２万柱以上）収集問題で協力を進めるための話し合いを続けています。また、そ
の話し合いの中で、非公式ながら拉致問題も話題にして、日本は北朝鮮の出方をさぐって
いるようです。
さて、注目されているロシアですが、今年は、日露戦争開戦110年です。
北方領土の日 ２月７日
ソチ冬季五輪の開会式の前日でした（日本時間）。
1981(昭和56)年１月の閣議（大臣たちの
会議）で決められました。
1855(安政２)年２月７日（旧暦安政元年
12月21日）、ロシアのプチャーチンを伊豆
の下田に迎え、日露和親条約を締結、ここ
で択捉島(えとろふとう)と得撫島(うるっ
ぷとう)の間を日露の境界とすることが決め
られました。
1875(明治８)年には樺太(からふと)千島(ちしま)交換条約が結ばれ、樺太をロシア領、
千島列島（18島）を日本領としたのです。このときの「千島列島」には、択捉(えとろふ)
以南の国後(くなしり)、色丹(しこたん)、歯舞(はぼまい)のいわゆる北方領土は含まれて
いません。北方４島はすでに日本領だったのですから当然です。
現在、ロシアが北方４島の領有を主張する根拠は、1945年２月に米国のルーズベルト大
統領、英国のチャーチル首相、当時のソビエト連邦（ソ連）のスターリン首相によって署
名されたヤルタ協定です。これは、ルーズベルト大統領がスターリン首相に、ドイツ降伏
の３ヵ月後に日ソ中立条約を破棄して対日参戦するよう要請し、その見返りとして北方四
島を含む千島列島、南樺太、満州で日本が領有していた旅順(りょじゅん)港や南満州鉄道
をソ連に与えることを密約したものです。ヤルタ協定は、この３国が、領土の当事国であ
る日本を抜きにして "勝手に" 取り決めたことであり、法的には日本を拘束する効力は持っ
ていません。
実際、戦後1956年に米アイゼンハワー大統領は、ヤルタ協定の議定書は「ルーズベルト
個人の文章であり、米国政府の公式文書でなく無効」と発表しているし、2005年には、ブッ
シュ大統領が「（ヤルタ協定は）史上最大の過ちのひとつ」と批判しています。
1951（昭和26）年９月８日に締結されたサンフランシスコ講和条約（対日平和条約）に、
「日本国は、千島列島並びに（日露戦争で獲得した）樺太の一部及びそれに近接する諸島
に対するすべての権利、権限及び請求権を放棄する」とあります。しかし、千島列島など
をどこの国に譲るかは書いていないし、当時のソ連は、この条約に署名していないのです。
だから、ソ連を引き継いだ現在のロシアとしてはヤルタ協定まで遡って主張しなければな
らないわけです。
択捉以南の北方４島が、この「千島列島」にはいるかどうかは明記されていないのです
が、条約について話し合う講話会議で当時の吉田茂首相は「４島は日本の固有の領土であっ
た」と発言して、誰も異論を唱えず、暗黙の了解となっていました。
また、ロシアは、北方領土は第２次大戦時の "戦利品" で、戦勝国として当然の権利と
も言っています。しかし、現在ロシアが北方４島を占拠するようになったのは、1945（昭
和20）年８月28日、まだ有効であった日ソ中立条約をソ連が一方的に無視して択捉島に侵
攻して以来ですが、中立条約無視は明らかに国際法違反です。ヤルタ協定（上述の太字部
分）にも違反しています。
日本の元島民は高齢化を前に、「一人でも多くの仲間と島に帰りたい」と願っています。
安倍首相は、平和条約締結は歴史的課題であり、プーチン大統領とともに結果を出す責
任があると述べています。
しかし、北方領土にはロシア人が多数住みついている状態でどのように解決するべきか
は難しい問題です。
領土問題は過ぎ去った歴史の話ではなく、現在進行中の時事問題として捉えてください。
東京平和の日 ３月１０日
1945年３月10日午前０時８分、東京大空襲が始まりました。米軍は、まるで住民を閉じ込めるかのように、焼き払う予定のエリア（隅田川の東西の
江東、墨田、台東の約30km2）のまず四隅に焼夷弾(しょういだん)を投下してから、約２
時間半の間、Ｂ２９爆撃機334機から約37万５千発、2000トンもの焼夷弾を投下し続けま
した。凄(すさま)じい炎で上空に乱気流が発生したため、東から侵入してくるＢ２９は爆
撃予定区域に到達する前に爆弾を投下してしまい、それに、折からの北西の乾いた季節風
にも煽られ、予定よりも広い、40km2を超える地域が一夜で灰になりました。焼夷弾の量
は、およそ10m四方（だいたい教室の広さ）に１発の割合になります。
死者は10万人とも12万人とも言われ、負傷者11万人、焼失家屋18万棟、100万人が焼け
出されました。至る所、真っ黒な炭と化した無数の遺体がありました。今なお、氏名のわ
からない犠牲者が大勢います。
東京都は1990(平成２)年、東京平和の日条例で、３月10日を「東京平和の日」と定めま
した。東京大空襲については、WEBや図書館でも調べてみてください。
※焼夷弾：原油、重油、揮発油などの燃料材に発火材を入れた砲弾や爆弾。日本の家屋の
材質に合せて開発された。落下地点の周囲に飛散して、同時多発の火炎源を作り、消火は
非常に困難。
今後の予定
３月６日(木)〜11(火) 学年末考査11日(火) 専門学校説明会
12日(水)・13(木) 球技大会
14日(金) 答案返却（午前中特別時間割）、午後：卒業式予行
15日(土) 卒業式
17日(月) 答案返却（午前中特別時間割）
18日(火) スタディサポート（国語・英語）
19日(水) スタディサポート（数学・学習状況リサーチ）
20日(木) 校外学習
21日(金) 春分の日
24日(月) ＬＨＲ、奉仕発表会、教科書購入（購入した教科書は持ち帰る）
25日(火) 大掃除、修了式・離任式
★この日までに教室・ロッカーの私物は完全にゼロにする
26日(水)〜４月４日(金) 春季休業日
４月７日(月) 始業式