運動会
運動会予定日の前日から秋雨前線の雨も本格化し、運動会は翌15日に順延となりました。
黒板に書いたたくさんのてるてる坊主の
動会ができました。
私は６回目の運動会ですが、３年生の担任として見るのは初めてで、団長団をはじめと
して３年生諸君の１年生、２年生のときを思い出しながら、いつもとちょっと違う感じで
見ていました。
それにしても、一番印象に残っているのは、Ｋ君の200ｍのパワーです。さすが、国体
最終選考の決勝まで残っただけあります。最後のＧ組の陸上班のＫ・Ｋ両アンカーの対決
も見ものでした。
また、障害物で前半でベターッところんだにもかかわらず、体操班持ち前の柔軟さで後
の障害をスイスイとクリアーして１位でゴールしたＨさんも拍手拍手です。
Ⅰ君の、これまでの運動会にはなかった "パフォーマンス" もありましたが、伝統は十
分、後輩に伝えられたと思います。ただし、団長団は、来年の８月まで役目は終わりませ
んね。
65才以上が20％超え
18日は敬老の日でした。かつては15日固定でしたが、"ハッピーマンデー" で2003年か
ら９月の第３月曜日になりました。
さて、敬老の日恒例の総務省統計によれば、15日現在の65才以上（いわゆる高齢者）の
人口が2640万人で、全体の20.7％であることがわかりました。
うちの新聞のスクラップによれば、２年前は2484万人19.5％となっています。1985（昭
和60）年は10.3％、1950（昭和25）年には4.9％だったそうです。
高齢者の人口が20％を超えているのは日本だけのようで、イタリアが19.5％、英国16.0
％、米国12.4％となっています。
高齢者のうちの就業者は、日本が19.4％であるのに対し、米国は14.5％，英国は6.3％
となっています。
この数字を見て、日本は働かなければ生活できないと考えて嘆くか、働く場があると考
えて喜ぶか？ 福祉の先進国・英国の比率が低いのは分かるような気もします。
そこで、ここに出ている数字から、また別の数字を算出してみましょう。
日本は、高齢者が20.7％で、そのうちの80.6％が働いていませんから、高齢者で働いて
いないひとは、全人口の16.7％です。
米国は、高齢者12.4％のうちの85.5％が働いていませんから、働いていない高齢者は全
人口の10.6％です。
英国は、高齢者16.0％のうちの93.7％、全人口の15.0％が働いていない高齢者です。
こういう数字を見ると、印象がまた少し違うでしょう。働かずにどれくらいの水準の生
活をしているかは分かりませんが、働かなくても生きていけるという枠で見れば、日本と
英国は大差ない．．． のでしょうか？
最後に出てきた数字だけをみて解釈してはいけません。途中、いくつもの要素がからみ
あっていることを忘れずに、こうした統計の結果を見る必要があります。
人口減少時代
昨年暮れに厚生労働省が発表した2005年の「人口動態統計」（年間推計）によると、
2005年末の人口は前年を１万人下回りました。1899年に統計を取り始めてから初めての自
然減です。今から44年後、2050年には今の12％、1500万人少ない１億1120万人と国連は予
測しています。諸君が「高齢者」の仲間入りをする直前です。
東京都とその近郊が空っぽになる計算ですが、この言い方は
が大幅に減るのはおそらく地方でしょう。だとすると、人口が９割になったからといって
相似形に縮むのではなく、どこかが平均以上に減少することが考えられます。たとえば、
農業や漁業などは、消費の減少を上回る生産の減少が予想され、食料自給率は大幅に減少
するかも知れません。すると、人口は減るのに食料輸入は一向に減らないということにな
る。その輸入を続けるだけの経済力を維持できるのか。
それに、今から新しい高速道路や新幹線を作って採算は合うのでしょうか。減りつつあ
る人々でその赤字を負担し合っていかなければならないという事態が想像されます。
ともかく、これほど高度な文明国がこれほどの勢いで人口が自然減少するというのは、
おそらく人類史上初めてのことだと思います。（ロシアの人口減少はもっと速いそうだが）
世界各国は、今世紀、日本がどのようにして国の存亡をかけた "闘い" をしていくのか注
目していることでしょう。
外国人労働者の受入れ
今月、日本とフィリピンの間でＥＰＡ（経済連携協定）が結ばれました。この目玉は、
物流だけでなく、人の移動についての項目があることです。
それによれば、今後日本が受け入れるフィリピン人労働者は、まずは来春の協定発効後
２年間で看護師400人、介護福祉士600人の計1000人です。
４年間の滞在中に現場で研修を積み、あるいは専門の教育を受け、日本語も習得して日
本の国家試験（看護師、介護福祉士）に合格すると、その後３年の日本滞在を認めるとい
うのものです。在留期間更新もできます。一方、国家試験不合格者は帰国しなければりま
せん。前提として、４年制大学卒業者という、かなり高いハードルを設けてあります。と
もかく、低学歴で専門性のない単純労働者は入れたくないという強い気持ちと、日本人看
護師・福祉士の保護がにじみ出ています。
世界各国に10万人の看護師を送り出していて、日本にも１年で1000人の受け入れ（おそ
らく実際の就業者数としてだと思います）を要求しているフィリピンとしては大幅な妥協
を強いられた形で不満です。比労働雇用省の次官は「フィリピンは日本の医療現場の需要
を満たせないだろう」と述べ、実際の就労者数は日本の設定枠を下回るという見通しを示
しました。
協定締結に先立ち、厚生労働省は８月、2006年から2010年までの５年間の「第６次看護
職員需給見通し」を発表し、2010年に看護師が１万5900人不足するとしています。しかし、
前の第５次見通しでは、2005年には需要数135万5700人に対して供給数は5300人だけ不足
すると予想していたのに、今回の第６次見通しの初年度である2006年には４万1600人が不
足するとしています。そういう過去の見通しの大幅なズレからすると、2010年は４～５万
人の不足になるのではないかと、日本医師会は危惧しています。
このような見通しからしても、何千人規模で外国人看護師を受け入れても、日本人看護
師をはじき出すようなことにはならないと思います。
フィリピンがなぜ、日本にそれほど受け入れを期待するかというと、何といっても近い
からです。しかも経済大国で給料も高い。米国や中東へ行くより、英語でなく日本語が必
須という負担はあっても、日本は近くて魅力的な "職場" なのです。
不法就労は使い捨て
日本政府は、単純労働者は絶対に入れないという姿勢を崩していませんが、日本はよう
やく不景気から立ち直ろうとしており、マンション建設も盛んで、もし東京でオリンピッ
クとなれば、土木建築関係も人手がいるでしょう。本当に日本人だけで10年後の東京オリ
ンピックを作ることができるのでしょうか。
私は、1998年の長野冬季五輪のときの話を思い出しました。それは、オリンピックの工
事がほぼ完了するころ、長野県警は地元商店会といっしょに「ホワイトスノー作戦」と称
して繁華街を中心にパトロールを始め、ホステスや作業員など外国人不法就労者400人を
摘発したのです。それで、多くの作業員が、給料を受け取る間もなく県外に逃げたりした
ということです。
不法就労がいけないというのなら、工事開始前に業者をしっかり指導し、工事中も立ち
入り検査をすればよかったのに、使うだけ使っておいて、いらなくなったら摘発するとい
う、なんて汚い手を使うのだと、私は、怒りと恥ずかしさを感じたのを覚えています。
世界第２位の経済大国を支えているのは、給料もまともに支払ってもらえない労働者で
あるというメッセージを世界に発信してしまうことになれば、世界からの信頼は揺らぎま
す。給料ももらえずに帰国した人達は、きっと、本国で日本の汚さを言いふらしているに
違いありません。
今でも、マンションや道路などの建築現場や工場など、いわゆる３Ｋ（危険、汚い、き
つい）の現場や事業所から不法就労者を徹底的に排除したら、おそらく、多くが作業停止
に追い込まれると思います。決して日本人の職を奪っているのではなく、日本人がやらな
いから外国人が入り込んでいるというのが実情でしょう。
ようやく人身売買被害者を保護
人身売買に等しいことを、これまで日本はあまり取り締まってきませんでした。
ブローカーは、フィリピンやタイなどで、外国へ出稼ぎに行かなければ家族が食べて行
けないという女性（中には十代の子供も）を探し、その弱味に付け込んでうまく口車に乗
せ、多額の借金をさせて日本に入国させ風俗店などに売る。ブローカーには１人当たり30
万円ほど入るそうで、"やり手" のブローカーは１年に100人ほど入国させるそうですから、
3000万円の収入になります。
日本に来ると、聞いていたこととは違う仕事を強要されますが、借金をした手前、我慢
して働きます。そのうち在留期限が過ぎても、四六時中監視付きで働かされる。そうなる
と、隙を見て逃げ出して警察などに助けを求めても、被害者であるはずのその外国人は、
不法滞在という犯罪者として扱われ、強制帰国させられて、それでお終い。警察がブロー
カーなどを捜査することはしない。日本は、今年に入るまでそうしたことをやっていたの
です。それで世界からは、人身売買に対する取り締まりが甘いと避難されてきたのです。
しかしようやく、今年の春から、人身売買された外国人は被害者として保護するという
ことになりました。保護と同時に、バックの組織も徹底的に摘発してほしいと思います。
日本を介護する
こうした人身売買でなくとも、偽装結婚などがますます巧妙化し、それにテロ対策も重
なって、ビザ発給や入国審査が一層厳しくなっています。
しかし、ただ厳しくするだけでなく、フィリピンとの協定を機会に、将来は、インドの
ＩＴ技術者なども視野に入れて、受け入れるところは相手国に恩着せがましくすることな
く、計画的に受け入れていく必要があります。
外国人も安心して働ける日本にしていかないといけません。日本は外国人に冷たい国、
排他的な国という評判になってしまうと、人口減少時代、たいへん苦しくなります。
外国人の介護士は、日本という国を介護する役でもあるのです。
いよいよ入試手続き開始
指定校推薦の校内選考が始まり、来月はセンター試験の受付けです。
指定校に推薦される人を見て、焦っている人もいるようですが、自分も早く決めてしま
いたいということで公募推薦などに走ったりしないよう、ここはよ～く落ち着いて、自分の本当の目標を見失わず、まだ３～４ヵ月ありますから、あわてず
に頑張ってください。 〟