面談
いつものことながら、あっという間に夏休みが終ってしまいましたね。休み中の面談は19名でした。一学期の成績を振り返り、５月の進路アンケートをもとに
進路を考えるなど、その後の発奮のきっかけになったでしょうか。ご両親が来られたとこ
ろもあります（赤点はなくても）。まだ面談していない人は、これからの放課後に行ない
ます。３年次の科目選択の期限もあと２ヶ月と迫ってきましたよ。
異常降雨
さて、この夏を振り返ると、まずは、水害の多さが強く印象に残った夏でした。今なお行方不明の人がいるし、避難生活をしている人もいます。ともかく、土砂災害などで犠牲
になった方々をはじめ被災した方々には、ただただお見舞いを申し上げるしかありません。
真夏に前線があんなに停滞するのはヘンです。ふつうは、太平洋高気圧が日本列島を覆
い、夏の集中豪雨というと、積乱雲の発達したほぼ丸いエリアでザッと降って、数時間で
止むというイメージでしたが、今年はそうしたゲリラ豪雨とは別に、前線が九州〜四国・
中国〜北陸から日本海を通って東北中部〜北海道まで横たわり、それに沿って帯状の地域
に長い間強い雨が降り続くという状態でした。
猛暑では地球の温暖化が話題になりますが、前線が日本列島の上で停滞しているという
ことは、本来はもっと北の方に追いやられているはずの寒気が日本列島にまで南下して太
平洋の暖気とぶつかっているということですから、一概に温暖化とも言えなさそうですが、
どんなもんなのでしょうね。実際、８月下旬、前線が太平洋まで下がったら、最高気温が
それまでの最低気温よりも低くなったりしましたしね。
地球は、平均気温の変動１〜２℃の幅で安定を保っている、実に微妙なバランスの上に
私たちは生かされているのだということを感じざるを得ません。
６９回目 広島・長崎原爆の日〜終戦記念日
終戦記念日に行われた戦没者追悼式の安倍首相の式辞に、昨年に引き続きアジア諸国への「反省」が入っていないのはけしからんとか、長崎原爆の日の平和宣言に、集団的自衛
権容認によって「戦争をしない」という平和の原点が揺らいでいるのではないか、という
文言が入っていたことに対して、特定の政治的主張を持ち込むのは平和宣言の政治利用で、
慰霊の日の宣言には相応しくないとか、それぞれの立場からいろいろ議論されるのが日本
の夏のひとつの "風物詩" といった感じです。
ところで、もし、原爆〜終戦が夏休み中でなく、例えば５月や10月などだったら、平和
教育がもっと学校に入り込み、延(ひ)いては歴史教育の在り方がもっと違っていたかも知
れないと、私は夏休みになるといつも思うのです。
つまり、毎年甲子園で行われている15日の黙祷を、全国の学校で行うのかなとか、その
ためには、事前にあの戦争について学習するということになるだろうし、そうすると、学
年に合わせた学習プログラムが組まれていたに違いない、そうすると、その内容について、
子供たちに伝えていかなければならないという現実の問題として研究がなされたはずだし、
そうすると、それはどのような内容になっていただろうか、ただ「戦争は悲惨だからダメ」
という今の平和教育よりもっと踏み込んだ学習がされるようになっていたかも知れないし、
あるいは、これから千年先まで加害者として日本人は生きていかねばならないという教え
が、今よりずっと徹底されたかも知れないし．．． などと、私の妄想は暴走しそうにな
るのです。
戦後、半世紀以上たっても日本人がなぜ未(いま)だにあの戦争の総括が出来ていないの
か、と疑問に思いますが、そもそも日本人は失敗を客観的に振り返ることが大の苦手な国
民性を持っているのに加えて、ちょうどみんなが休みのときで敢えて触れなくて済むとい
うちょうど良い口実になっているのだと私は思っています。子供自身が自発的にテレビや
新聞報道を見ない限り、原爆・終戦の話題にまったく接することなく過ごせる状況なわけ
です。
諸君は、日本史・世界史を単なる入試のための知識ではなく、諸君がこれから生きてい
かなければならない社会の、そして人々の考え方のベースにあるものを学ぶというつもり
で歴史を勉強してほしいと思います。特に、日本史で言えば幕末あたり、世界史なら産業
革命あたりから先に教科書を読むことを推奨します。近現代史を知らないと、現在〜未来
について理解・想像することは難しいでしょう。その意味で、数学なんかよりずっと重要
とも言えます。（
数学の教師として複雑な心境）３年後に予定されている高校の次の学習指導要領では、日本史を必修にして、日本史と
世界史を統合した「近現代史」という科目を新設するという案を文科省は検討していると
のことです。やはり、現在の国際社会が近代以降の流れの真っ只中にあるという認識なの
でしょう。反省するにしても、事実を踏まえたものでなくては相手に失礼です。何か知ら
ないけどササッと謝っておけば相手も気が済むだろうというのは、日本人同士だけに通用
することです。
指原莉乃が王貞治に反論
あるテレビ番組で、視聴者からの「努力をすれば必ず夢は叶うというのは本当か」という質問に対して、芸能人の "名言" を紹介していました。（敬称略）
北野武 「努力すれば必ず夢は叶う」こんな言葉に騙されるな。夢が叶うというのは宝く
じに当たるようなもの。宝くじを買ってもほとんどの人は当たらない。宝くじを買
うということが努力であり、努力をしても夢が叶うとは限らない。
さらに、ＮＡＶＥＲまとめで見ると、
夢破れた後の生き方を言ってあげられる人がいない。
という言葉も続いていました。この一文が北野武氏の鋭いところですね。
明石家さんま 努力は必ず報われると思う人はダメ。努力を努力だと思ってる人は大体間
違い。見返りを求める人は失敗する。
そして、これらと反対の意見として
王貞治 努力しても報われないことがあるだろうか。それでも報われないとしたら、それ
はまだ、努力とはいえないのではないだろうか。
が紹介された途端、出演していた指原莉乃さんが「えっ．．． これ．．． え〜．．．
これ、ずるい」と、言葉をためらいながらも言ってました。隣りに座っていた松本人志氏
が「世界の王さんを否定した」と突っ込みましたが、「でもやっぱりィ。この言い方だっ
たら何でも言えちゃう。」と、自分の意見は曲げませんでした。
指原さんは、この文章を瞬時にきちんと論理的に解釈できたのですね。
これをたまたま一緒に見ていた中学生の息子が、「なんでずるいの？」と聞いてきたの
で、説明してやったらなるほどと納得していました。そこで、高校生の諸君には指原さん
の「ずるい」発言の理由がわかるのかなと、ふと心配になり、ここに書いてみたわけです。
なお、ＷＥＢで調べると、この王氏の２つの文の間に「たとえ結果に結びつかなくても、
努力したということが必ずや生きてくるのではないだろうか」という文が入っていますが、
番組では省略されていました。王氏のこの一言は、私も賛成です。数学の授業のときにも
言っています。たとえ答えにたどり着けなかったとしても、一生懸命考えたという行為は、
脳の発達に役立っている、と。
ついでに、私の印象に残っているさんまさんの別の "名言" も紹介しておきます。
人生っちゅうのは、下りのエスカレーターを逆に歩いているようなもんや。一生懸
命登ろうとしてやっと現状維持。立ち止まったらどんどん落ちていくんや。
当面の日程
９月１日(月) 始業式・学力テスト（国、数、英、化）６日(土) 土曜講習
７日(日) 東叡祭舞台リハーサル
12日(金) 東叡祭準備
13日(土)〜14日(日) 東叡祭（坂江大社祭）
15日(月) 敬老の日
16日(火) 午前：片付け・清掃・東叡祭閉会式、午後(５〜７ｈ)：授業
17日(水)〜18日(木) 振替休業日
20日(土) 土曜講習
23日(火) 秋分の日
24日(水) 科目選択説明会（５・６ｈ）、予備調査用紙配布
27日(土) 保護者会（10時〜）
大社祭
面談のとき、夏休み中に何も準備しなくて大丈夫なのかと心配する声が聞かれましたが、一般に文化祭の縁日は、そんなに時間をかけて緻密に準備するほどのものでもなく、１週
間ほど前から集中的にガガーッとやれば何とかなるものです。
これから10日以上あります。みんなでアイデアを出し合い、中央階段脇という地の利も
生かして、お客さん、特に小中学生が楽しめるようなものにしてほしいと思います。