17歳でノーベル平和賞
1997年生まれですから、諸君と同じですね。史上最年少でノーベル賞を受賞したのは、パキスタン生まれのマララ・ユスフザイさん。諸君もご存知のように、彼女は、イスラム
武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の女子教育抑圧や残虐行為をブログで告発したため、２年前、15歳のときに下校途
中のバスの中で頭部を銃撃されたのですが、奇跡的に回復したのでした。その後もひるむ
ことなく、国連などで女子も教育を受ける権利があると訴えるなど、活動を続けています。
教育を受ける権利に命をかけることは、私たちにはちょっと理解し難いかも知れません。
教育を受ける権利は、日本では当然の権利として享受し、むしろ、その権利を自ら捨て去
るような子供も多く、大人の選挙権も同様で、私たちがいかにもったいないことをしてい
るかが気になってきます。まだ食べられる調理済みの食べ物の廃棄量も世界トップクラス
だといいます。日本は "モッタイナイ･ランド" と化しています。
ふと、こんな話を思い出しました。
1998年５月下旬のことです。その２年前に校長先生が突然、制服導入を決めた京都府立
桂高校の女子生徒、私服登校が問題視されて熊本から転校を余儀なくされた北海道余市
(よいち)高校の女子生徒、東京の児童養護施設から菊華高校に通う女子生徒の３人が、ス
イス・ジュネーブまで行って国連の児童の権利委員会で、制服導入の是非をめぐる学校の
現状を訴えたのです。
この委員会は、子どもの権利条約の締結国から提出された報告書をもとに、子供の虐待
や売春、児童労働など各国の人権状況を審査するもので、通常は政府の代表者と質疑応答
が行われるところへ、初めて高校生が参加するということで報道されました。
「日本では子供だからという理由で口を閉ざされる。日本の取り組みでは私たちを救え
ない」などの訴えに対して、委員からは「(制服のない)自分たちの国の子供に比べたらあ
なたがたは格段に幸せ」(ロシア)、「スイスに来て意見が言えること自体が恵まれている。
親や周囲へのアピールも重要」(スウェーデン)などと諭され、生徒の訴えは理解を得られ
なかったのです。
話を戻して、今回のノーベル平和賞は、もう１名、非政府組織(NGO)「児童労働に反対
するグローバル・マーチ」の代表を務めるインドのカイラシュ・サトヤルティさんも受賞
しています。子供が働かざるを得ないということは、教育問題にもつながります。
十分な教育を受けられないと、将来、十分な収入を得ることができない、すると、その
子供もまた働かざるを得ない、最悪の場合は身売りをする．．． という循環から抜け出
す手助けをサトヤルティさんはしているのです。
物理学賞は日本人３人
20世紀中には無理といわれていた青色ＬＥＤ（Light Emitting Diode＝発光ダイオード）の開発と実用化成功で受賞しました。
赤、緑、青は光の３原色で（ＲＧＢと表されることもある）、この３色の輝度を変えて
組合せるとあらゆる色の光を作ることができます。３色すべてを同じ輝度で混ぜると白色
（白いものが白く見えるという意味）の光になるので、スマホやタブレットのディスプレー
のバックライトや白色電球に使われています。
ブルーレイ・ディスクのブルーレイは青色光線で、青色ＬＥＤが使われます。
なんといっても、消費電力が、従来のフィラメント型の電球の約10分の１，寿命は10倍
と、省エネ、ひいてはＣＯ2削減に大きな効果があります。学校も、率先してＬＥＤに変
えた方がいいと思います。
東京オリンピックから50年
アジアで初めてのオリンピックが、1964年10月10日に東京で開会されました。本来の体育の日は、それを記念して10月10日に定められたのですが、2000年からは "ハッピーマン
デー政策" により、10月の第２月曜日になりました。
太平洋戦争でボロボロになってから19年後ですが、実は、東京がオリンピック開催に名
乗りを上げたのはもっと前の1930年です。日本が列強に名を連ねていたころです（翌年に
陸軍は満州事変を起こしています）。そして、1940年に開催される予定であったのを返上
し、翌年に太平洋戦争を始めたのでした。戦後、1954年に60年の開催で立候補するもロー
マに敗れ、次の64年開催に当選しました。
オリンピック開催に向けて、首都高速や東海道
新幹線などが作られました。日本中が希望に満ち
て、みんな生き生きと働いていた時代です。
私は、小学校総出で、手作りの日の丸の小旗を
持って、近くの国道を通る聖火を見に行った記憶
があります。白い煙しか見えませんでした。
2020年の東京オリンピックに向かう現在は、景
気上昇の見通しも立たず、オリンピックで景気回
復とか国民の気持ちの高揚というのは発展途上国の発想ではないかと私は思うのですが...
とはいえ、やるからには粗相のないようにしなければなりませんね。
当面の日程
10月21日(火)〜24日(金) 中間考査24日(金) 科目選択本調査用紙配布
29日(水) 科目選択本調査用紙提出締め切り
11月１日(土) 土曜講習
３日(月) 文化の日
５日(水) 校内模試
８日(土) 授業公開・学校説明会
12日(水)〜14日(金) 修学旅行
22日(土) 土曜講習
23日(日) 勤労感謝の日
24日(月) 休日
12月５日(金)〜10日(水) 期末考査