授業開始１週間 ～50分授業への期待
今年は、４月の半ばまで桜の花が残っていました。12月の暖かさなどが影響して開花が
遅れたそうで、満開の後、２～３日寒い日が続いたことも花の命を少し長くしたようです。
桜は、その前の冬がきちんと寒くないと、こうして開花が遅れたりするそうです。沖縄
本島では、桜前線は北から南下するのだと聞きました。それは、南の方が冬の温度差が小
さいために開花が遅れるからだということです。沖縄の開花は年内だそうですが、諸君が
修学旅行に行く上旬は、ちょっと早過ぎるでしょう。
そういうわけで、満開の桜とともに新年度を迎えることができ、気持ち良かったですね。
入学式後、新入生たちは、体育館前でしきりに記念撮影をしていました。まるで、あるテ
レビＣＭの一場面を見るようでした。
先月の卒業式で卒業生代表が、自分たちの入学式のときは、桜が完全に散ってしまった
後で淋しかったと、答辞の中で言っていたのを思い出しました。
昨年、諸君のときは、どうでしたっけ？
さて、新しいＧ組、雰囲気はよさそうですが、いかがですか？
しかし、授業の始めのけじめが悪いという、複数の授業担当者の声を聞きます。教室移
動も多くて忙しいですが、チャイムまでに席に着くようにしてください。
また、50分はいかがですか？ 長く感じますか？
数学の授業にとっては貴重な５分です。教科書の練習問題なら最後の５分でもう１題で
きます。４単位の数学Ⅱですと、４×20週＝80回ほどが50分授業になるので、単純にいえ
ばほぼ80題分の差になります。時間で言えば400分＝６時間40分です。"塵も積もれば山と
なる" ですね。
数学Ⅱの教科書には、本文中の練習問題が180題あり、そのうち50題ほどは１学年のう
ちに終わらせてありますから、残り130問中の80題分の時間が確保できるということです。
また、
ない本校にとっては貴重な25分です。期末考査後も、午後はまるまる、テレビ．．．では
なく、班活に使えるようになります。ただ、土曜日午前の自主練は減りますが．．．
諸君にとってのデメリットは、授業のある土曜日に試合があると、授業を休まなければ
ならないという点でしょう。班を通じて手続きをすれば、公欠ということで欠席にはカウ
ントされませんが、その日の授業については、友達にノートを見せてもらうなどして、補っ
ておいてください。そして、わからないところは教員に質問してください。
また、時間割の関係で、一部の教員が週６日出勤しなければならないなど、教員の勤務
環境なども、まだ改善しなければならないことがあります。展開授業を大幅に取り入れる
などの現場の努力に対して、教員の増員や施設の改善等、行政も効果的にバックアップし
てくれるよう願っています。
保護者会
16日土曜日の午後、保護者会が行われました。クラス替えがあったことと、土曜日午後
の開催ということもあってか、各クラス、20名以上の方が出席してくださいました。
全体会では、土曜授業や数学・英語の展開授業の様子、勉強合宿を計画立案中であるこ
と、進路の様子の見通し、そして、昨年２学期から遅刻が多くなり、しかも、遅れること
への罪悪感や羞恥心がなくなってきているようだという話、校長先生からは、学校緑化の
モデル校になったため、冷房化は絶望的であるという話など、１時間近くにわたって聞い
ていただきました。
そのあと、クラス別に別れて皆さんの自己紹介とともに、諸君が学校の様子について話
していることをお聞きしました。Ｇ組の印象は
たが、同時に、過ごしやすい＝担任が甘い、ということもあるのかも知れないと、改めて
気を引き締めようと思ったのであります。
また、やはり進学について心配だという声も聞かれました。班活と学習と、限られた時
間内では班活を控えて勉強しなければならないときもこれから多くなるだろう、というの
です。これは、私も同感です。大多数の人にとって、朝練、昼練、休日練、自主トレをやっ
て、希望通りの進学を果たすのは大変難しいと思います。文武両道といっても、個人レベ
ルでは、班活か勉強か、自分はどちらを優先するのか、勇気を持って決断しなければなり
ません。
また私も、１年生のときは「まぁまぁ」で済ませていたことも、今年はちょっと意識し
て「きちんとしよう」と諸君に訴えていきます。生活面はもちろんですが、実は、数学の
答案の書き方にもそれは当てはまります。順序良く、筋道に沿った説明になっているかど
うか、だんだん厳しく採点するようにします。こうしたことは、文系・理系に関係なく、
小論文や卒業論文、就職してからは、企画書や報告書などの作成や発表（プレゼンテーショ
ン）で欠かせないことです。
また、諸君も後輩を指導する立場になったのですから、感情だけでは指導はできません。
きちんと説明をすることが要求されます。先輩から受け継いだ良い点は後輩にも伝え、諸
君が昨年１年間、先輩を見てマズイなと思ったところは、改善する努力・工夫をしてくだ
さい。
中国のあせり
北朝鮮と韓国が、早くから日本の国連安保理常任理事国入りに反対を表明し、島根県の
竹島条例をキッカケとした韓国の大規模な反日デモに触発されたのかどうか知りませんが、
今月に入ってからは中国での反日行動が激しくなりました。２日に始まって、その後、各
地に広がり、北京の日本大使館、上海や瀋陽の日本領事館が投石に遭い、一部は敷地内ま
でも侵入したようです。大使館前を固めていた中国の警察官も、それを
見せませんでした。いかなる理由があろうとも、国内にある他国の大使館や領事館を守る
のは、その国の責務です。
また、日本レストランや販売店のガラスが割られたり、日本企業の横断幕が破られたり、
とうとう、日本人留学生が襲われ大怪我をしました。共同通信社の取材に対して、その被
害学生は、中国人が「日本人は死ね」と言いながら、ビール瓶や椅子で何度も殴ってきた
と答えています。また、そのとき駆けつけた中国の複数の警備官も、「小日本（日本人の
いくつかの企業の従業員は、「歴史
でストが行われるなら、日本企業は中国では活動できません。そうなれば、現地の人は失
業します。日本製品ボイコットとデモで叫びながら、それを写しているビデオは日本の企
業のものだったりするわけです。中国人はその矛盾をどう考えるのでしょう。それとも、
日本企業が中国にお願いして、活動をさせていただこうということなのでしょうか？
今回の反日デモは、実は、中国の「愛国」を
トで扇動したものであることがわかっています。これらの団体に賛同するネット愛国主義
者は10万人程度と推計されており、中国のネットユーザーが１億人を超していると言われ
ていますから、ごく小数派と言えます。ネット愛国主義者の多くは、大学で反日愛国教育
を受けた30歳前後の世代と見られています。実際、今回のデモに参加した人の大半は、強
化された反日教育を受けた世代だったようです。
小泉首相の靖国神社参拝や歴史教科書に見られる日本の "歴史認識" や、尖閣諸島など
の領土問題で日本の不当性を海外メディアを通じて宣伝し、日本が国連安保理の常任理事
国には
トロールが効かなくなって一部が暴徒化し、大使館への投石の様子やそれを止めようとし
なかった警察のようすが、そのまますべて、外国メディアに流れてしまったのです。
中国は、自国の恥になるようなこと、政府の責任が問われるようなことは徹底的に取材
規制をして、外国ばかりか、国内のニュースでも流させないようにする国です。ですから、
今回の映像による報道は、中国政府も困ったのではないでしょうか。どんな理由があって
も、大使館襲撃を支持する国など、あるはずもありません。（北朝鮮は支持）
17日の日中外相会談の前に、日本の謝罪・賠償要求をかわそうと、また、３年後には北
京オリンピックもあり、国際的イメージがダウンすることを恐れ、一転、デモを規制する
と15日には言い出しました。そして、北京などの都市で破壊行為を行った22人や
イトーヨーカドーを襲った15人を拘束したようです。
しかし、17日のデモ・暴動は止め（られ）ませんでした。
瀋陽では、日本の記者の取材を妨害しました。取材途中で電話回線を切り、記者を一時
拘束し、中国当局が許可したもの以外は報道を禁止しました。これが
米国なども暴力を容認する中国政府を非難していますが、中国は外相会談でも、デモの
責任は日本にあるという主張は変えず、謝罪の言葉は一言もありませんでした。
愛国無罪
北京で拘束された22人の大半が、地方からの出稼ぎ農民か失業者だということが伝えら
れています。これは、そうした人達は普段から不満がたまっており、たまたま目の前で行
われたデモに便乗して
中国国内は非常に貧富の差が大きく、特に地方の農民は政府に対して不満を持っていま
す。それで、いろいろと陳情に北京へ行くわけです。北京にはそうした陳情の順番待ちの
人が非常に多く、仕事もなく、ホームレスのような生活をしているそうです。
こうした貧しい農民の不満が爆発して、反政府運動にならないよう、政府は常に注意し
ていなければならないのです。
それで、いつまでも豊かにならないのは、かつて日本が侵略してきてすべてを奪いつく
し、焼きつくし、殺しつくしたという、いわゆる "三光作戦" のせいである、日本軍は、
南京で30万人を虐殺したのだ、その悪い日本軍を中国共産党がやっつけたのだ、そしてま
た、中国は世界の中心で、世界を支配すべき優秀な民族の国なのだということなどを強力
に人民に教えて込み、不満の矛先を日本に向けることで、権力者の身の安全を図り続けて
いるのです。これが、中国共産党の "歴史認識" です。
反日デモは、学校で教わった愛国心にのっとり、日本を憎むように教育された結果の行
動なのであり、彼らは「愛国無罪」を口にしながらデモや投石をしたのです。「愛国無罪」
とは、国を愛していれば罪にはならないという意味です。
ここでもし、デモを禁止したり、弾圧したり、また、中国政府が日本に謝罪したり損害
賠償に応じるというのは、普段の教育と矛盾する訳です。
国内で不満が増せば、益々反日を
つまり、中国共産党の正当性・正統性が相対的に高められるのです。これは、韓国や北朝
鮮もほぼ同じです。
その意味で中国では、日本だけでなく、国民党も徹底的に悪者にされました。
日本が太平洋戦争で負けて中国から撤退した後、中国内では、太平洋戦争前から戦闘状
態にあった中国共産党と国民党の間で再び内戦状態になり、国民党の蒋介石は台湾に逃れ
て、1949年、大陸に中国共産党独裁による中華人民共和国が成立したのです。主席の毛沢
東は国民党を徹底的に弾圧し、反革命の知識人なども含めて数千万人を虐殺したといわれ
ています。もちろん、中国政府はそんなことは認めません。それが中国共産党の "歴史認
識" です。
毛沢東は、日本のおかげで国民党を破ることができたと言って、決して反日ではありま
せんでした。しかし、政権を取ってまだ余裕があったのでしょう、日本に感謝などはせず、
日本など取るに足らない国ということで、
それから比べると、今の政府は、そうとう追い詰められているのかとも思えます。反日
の度合いによって政府の心配の度合いが知れるという感じがします。
もし、日本と中国人民の両方をうまくコントロールできなかったら、中国政府はあっと
言う間に崩壊するかも知れません。
それはそれで、周辺国は困ります。10億人が難民となって、豊かな日本や韓国、台湾に
押し寄せたら大変です。日本が毅然と反論するにしても、中国政府が急に崩壊するような
こともできないと、ふと、私は思ってしまうのでした。
《反日やのに、半日で終わらへんのか。》
『アホッ！』 〟