前回の高齢化の話の続きのようになりますが、100歳以上も最多の２万5606人になった
そうです。
下のグラフを見ると、まさに
数的ともいい、こういっちゃ失礼ですが、いわゆる "ねずみ算式" というやつです。
| 100歳以上の人数 （人口10万人当り） | |||||
| 上 位 | 下 位 | ||||
| １ | 沖 縄 | 51.43 | 38 | 宮 城 | 15.23 |
| ２ | 高 知 | 48.57 | 39 | 栃 木 | 15.20 |
| ３ | 島 根 | 44.46 | 40 | 滋 賀 | 15.09 |
| ４ | 熊 本 | 35.21 | 41 | 大 阪 | 14.53 |
| ５ | 鹿児島 | 34.14 | 42 | 神奈川 | 14.28 |
| ６ | 佐 賀 | 32.76 | 43 | 茨 城 | 13.75 |
| ７ | 山 口 | 32.65 | 44 | 青 森 | 13.22 |
| ８ | 愛 媛 | 32.63 | 45 | 愛 知 | 12.28 |
| ９ | 宮 崎 | 31.58 | 46 | 千 葉 | 12.25 |
| 10 | 岡 山 | 30.74 | 47 | 埼 玉 | 9.81 |
指数関数とは、ｙ＝ｋax と表され、ｘが１増えるごとにａ倍される関数で、ｋ＞0 で
a＞1 のときはどんどん増加し、0＜a＜1 のときはどんど減少していきます。
上のグラフを見ると、およそ５年ごとに２倍になっていますから、ｙ＝ｋ2x/5 と表せま
す。ｋは ｘ＝0 とした年の人口で、昭和60（1985）年をｘ＝0 とするとｋ≒1600 と読め
ますから、ｙ＝1600･2x/5 となります。
2005（平成17）年はｘ＝20 に相当しますから、ｙ＝1600･24＝２万5600人で、実際の数
値とほぼ一致します。
それでは、10年後の2015年には更に４倍の10万人になるのでしょうか？
ＷＥＢ版補足（2019年６月24日）
2015年10月１日現在の100歳以上の人口は、61763人です。
（総務省統計局「国勢調査報告書」より）
沖縄が33年連続というのは、1972年５月15日に沖縄が米国から返還されて以来というこ
とでしょう。それ以前のデータがないのか、"外国" だった期間はカウントしないという
ことなのかわかりませんが、本当はもっと長い記録なのかも知れません。
1945年６月からほぼ27年、沖縄は米軍に占領され、日本の主権の及ばない状態が続いて
いました。その間は、沖縄の車は右側通行、日本との間の行き来にはパスポートが必要だっ
たのです。
話を戻して、高齢者の割合が多いというのは、逆にいえば若者が少ないということです。
ですから、高齢者数が "最下位" の埼玉県は、若い人達が住みやすい街なので若い人が集
まり、相対的に高齢者の比率が低くなったとも言えるわけです。
長寿１位の沖縄は、若者を地元に引き止めることに苦労しているといいます。
結局、このようなデータでは長寿かどうかはわからないというのが正しい見方だと思い
ます。これで "下位" などといわれても、気にする必要はないのです。
沖縄研究レポート
夏休みの宿題で沖縄の研究レポートを提出してもらいましたが、その中に、沖縄の長寿
に触れたものも多く、それはみな、沖縄料理との関連でレポートされています。沖縄料理
に絞ったレポートがＧ組の中だけで６人います。他に、沖縄の文化の中で料理に触れてい
る人もいます。
それらを大雑把にまとめてしまうと、沖縄料理の特徴は、海草や野菜と豚肉が多く、塩
分は少ないということになりそうです。
野菜は、熱に強いビタミンＣが豊富なゴーヤをよく食べ、豚肉も、トンカツのように油
もそのまま食べるのではなく、茹でて余分な脂肪分を抜いてから調理するというところが
ミソのようです。また、耳や足などのゼラチン質の部分にはコラーゲンが多量に含まれて
おり、肉だけでなく、全身を食べることでバランスが取れるということもあるようです。
自然環境について調べた人は７人、沖縄戦は５人、意外と多かったのが沖縄の言葉につ
いてが４人でした。あと、全般的な歴史や人物にスポットを当てたもの、音楽、シーサー、
建物等、いろいろな視点で調べられています。
クラスで閲覧できるようにしたいと思います。
まだ出していない人は、早く提出しなさい。
９月に５連休
もう、とうに過ぎてしまいましたが、９月19日は敬老の日でした。かつては15日でした
が、例の "ハッピーマンデー" 政策により、2003年から９月の第３月曜日と定められまし
た。
さて、敬老の日の日付が動くので、秋分の日と近くなるときがあります。９月１日が火
曜日だと、敬老の日、第３月曜日は21日になります。秋分の日が今年のように23日なら、
祝日に挟まれた22日は休日になりますから、前の週の19日（土）から23日（水）までが５
連休になります。９月１日が火曜日になるのは2009年です。それで、問題なのが、その年
の秋分の日が何日になるかということです。
秋分の日と春分の日は日付が決められているわけではありません。「国民の祝日の関す
る法律」では、
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ
秋分の日 秋分日 先祖をうやまい、なくなった人々をしのぶ
と規定されています。
秋分日（春分日）とは、太陽が地球の赤道の真上にくる時刻を含む日のことですから、
計算で分かります。国立天文台の計算によれば、2015年までの間に2012年が22日で、あと
は23日になっています。（http://www.nao.ac.jp/QA/faq/a0301.html）
しかし地球の運行状況にはわずかな "揺らぎ" があって常に変化しているため、春分の
日と秋分の日は、前年の２月１日の官報で公布することになっています。従って、この計
算による話は、カレンダーとしてはまだ法的な保証はありません。
それにしても、19日～23日が５連休になると、文化祭は、普通に考えれば５連休が明け
て木金の中２日で26日（土）27日（日）ということになりそうですが、ともかくやりにく
そうです。それに、５連休を５連休できる人は本校にはほとんどいないのでしょうね。
再び東京オリンピック？
今年の体育の日は10月10日で、これは本来の体育の日と同じ日付です。もちろん、1964
（昭和39）年、終戦19年後のこの日に東京オリンピックが開会されたのを記念して作られ
た祝日です。1970（昭和45）年の大阪万博あたりまでが、戦後高度成長の絶頂期でした。
石原都知事は、2016年以降の夏のオリンピックを東京（首都圏）で開催することに意欲
を見せ、開催地に立候補することが決定されました。
円熟した都市での開催という、これまでにないコンセプトでアピールするとのことです。
福岡も名乗りを上げていますが、石原都知事は、沖縄サミットのように九州各地に会場
が散らばるようじゃ、警備面でも大変だろうと述べました。
すると福岡市長は、東京こそ安全面で問題が多いのではないかと反論しています。
他の国はどの都市が立候補するか分かりませんが、選定に絡んで
チのつかないようにして欲しいものです。
そして何よりも、世界がオリンピックを開催できる状態であってほしいと強く願います。
カトリーナ
人権にあれほどうるさい米国が、ハリケーンに人の名前を付けることをずっと続けてい
ることは意外な気がします。毎年、Ａ，Ｂ，Ｃ順の名前をつけるのですが、すでに名前リ
ストが６種類作られていて、６年ごとに同じリストに従って順に命名し、特に影響の大き
かったものは、後から別の名前にして記録として残すのだそうです。
日本でも連合軍の占領時代（1945～52年）には、台風に女性の名前が付けられたようで、
キャサリン（カスリン）台風やキティ台風（※）という名前は、私が子供の頃に伝え聞い
た記憶があります。
（※）キャサリン台風 1947（昭和22）年９月上旬に関東から東北にかけて死者1077名におよぶ被害を
もたらした台風。雨が多く、利根川の中流（古河付近）で堤防が決壊、江戸川と荒川の間をほとんど
水没させ、東京湾まで達する大洪水となった。これをキッカケに河川の大規模な改修計画が作られ、
このときの水量などのデータが安全基準などの基礎データに使われている。
（※）キティ台風 1949（昭和24）年８月31日に関東に上陸。死者・行方不明160名。
当初は女性の名前だけだったのですが、やはり男女平等に反するということで、1980年
以降は男女交互にしたそうです。ただ、あまり男性の名は印象にないのですが．．．
しかし、男女交互なら良いという問題でもないような気がします。つまり、被害をもた
らすハリケーンごときのものに実在する人の名前をつけて呼ぶことには何も問題はないの
だろうか、と疑問に思うわけです。
日本人の名前でその感覚を味わってみると分かります。ハナコ台風とかタロウ台風なん
ていったら、そして、「ハナコ台風の犠牲者」とか「タロウ台風のつめあと」いう言い方
をすると、ハナコさんやタロウさんはいい気がするはずがありません。学校ではきっと、
「やーい、ハナコ台風近付くんじゃねぇ」とか何とかいってからかわれるに違いありませ
ん。米国のカトリーナさんやリタさんは無事ですか？
国連安保理の常任理事国入り失敗
日本は、国連安全保障理事会の常任理事国になることに失敗しました。中国の強烈な反
対運動でアフリカの多くが反対にまわったことが直接の原因ですが、日本の精神的なショッ
クとしては、米国が、日本以外のドイツ、インド、ブラジルの理事国入りを支持しなかっ
たことが大変大きかったといえます。日本は、最も影響のある米国との意見調整を怠ると
いう大失策を犯したわけです。そもそも、なぜこの４ヶ国なのか、私も良くわかりません。
そこで日本は、国連の分担金の削減を言い出しました。
国連への拠出分担金は、１位の米国22％についで、日本は２位で約19.5％、2005年は約
３億4600万ドル、今の為替レート（112円／ドル）で約388億円です。米国以外の常任理事
国（英約6.1％、仏約６％、中約2.1％、露約1.1％）の合計15.3％を上回っています。
分担率は、各国の国民総所得（ＧＮＩ）などを基礎にして、３年に１度の見直しをしま
すが、途上国は割引きされ、その分を日本などの先進国が肩代わりしています。それで、
本来ならば中国は約4.8％になるところを、途上国扱いで、半分以下に割り引かれている
のです。中国は、先進国の顔と途上国の顔をうまく使い分けています。
来年には、2007年から３年分の分担比率を決めることになっているので、それに向けて
日本は、日本の分担率引き下げを要求していく方針でいるわけです。
中国は、それに対して、分担金は国連での地位とは関係ないという主張を繰り返し、日
本の分担率軽減＝中国の分担率増加に反対しています。
Ｇ４の中のブラジルも、分担金と常任理事国入りは関係ないと不快感を表しています。
これでＧ４の結束は崩れたと言えます。
ロシアは、国連での日本のこれまでの貢献を評価し、日本の分担金削減に理解は示して
いるようですが、これは、プーチン露大統領の来日を来月下旬に控え、日本は北方領土返
還を諦めろというムチに対するアメなのかも知れません。最近ロシアは、北方四島の占領
は戦勝国の正当な取り分だと言い出しています。（これは、聞きようによっては、もとも
とは日本領だと暗に認めたとも受け取れます。）小さな歯舞・色丹の２島返還すらも、ま
ず４島の主権がロシアにあることを認めた上でないと渡さないと言っています。また、ロ
シア内の資源開発に日本の財布を当てにしているという事情もあります。
ちょっと支持してくれたからといってすぐに恩に着たりすると、後で何倍もの見返りを要求されるぞと、私なんぞは思うのですが、どんなもんでしょう。
自国の利益にならないのに他国を応援するはずがないではないですか。 〟