「生存者が救出される可能性はきわめて低い」
６月１日(月)(日本時間)、ブラジルのリオデジャネイロからフランスのパリに向かった
エールフランスの旅客機が、大西洋のブラジル沖で消息を絶ちました。
その直前、電気系統の不具合を知らせる自動通信が発信されており、当時の現場は、暴
風雨による乱気流が発生していた模様で、機体に落雷があった恐れもあるとのことです。
翌日、フランスのサルコジ大統領は、「生存者が救出される可能性はきわめて低い」と
記者会見で述べました（３日付産経新聞）。
３日、ブラジルのネルソン・ジョビン国防相は、「捜索に当たっていたブラジル空軍は、
これまで生存者や被害者の遺体を発見していないものの ～ 引き続き生存者の捜索に力を
尽くす」とし、「深海の遺体を引き上げるのは難しいが、６日前の遺体が海面に浮いてき
たという例もある」と述べたそうです。（４日付人民網日本語版）
また、エールフランスの担当者は、パリのドゴール空港近くのホテルに集まった乗客の
家族らに対して「失踪した飛行機は海に着水したのではなく、空中または海面との接触時
に解体したと考えられる」と説明し、「生存者が見つかる可能性は既にない」との見方を
伝えたとのことです（５日付人民網日本語版）。
さて、これがもし日本の航空機で、首相や航空会社の人がこんなに早い時期に「生存者
はいないだろう」というようなことを言ったら、どういう反応が起こるだろうか。
それに、こういうときの捜索というと日本の場合、あくまでも生存者を救出するという
ことが大前提で、決して始めから生存を否定して、このように遺体について触れることは
ないだろうと、私は思うのです。
マスコミもきっと、無神経とか不穏当な発言として首相や航空会社を一斉に非難するのではないでしょうか。
日本人は、真実を直視することを好まない傾向があるのだと思います。 〟